Chapter01

「未来のキレイ」を支えるために

わたしたち「ウテナ」は、本当にやりたいこと、やるべきことのすべてが
できているわけではありません。
それは、わたしたちが高い理想を掲げているからです。

みなさんの手もとに届いているその商品は、きちんとした工程を経て、
わたしたちがいま現在できることの最善を尽くした商品です。

とくに、今回ご紹介する「ゆず油」は、関わるすべての人をしあわせに
したいという想いから、改良を重ね、ついには原料のゆずをつくる生産地を
支えるところから取り組むことになりました。

わたしたちのコーポレートスローガンは、「咲かせよう、まだないキレイを。」
これは、みなさんの「未来のキレイ」をずっと長く支えていきたいという強い意志の表れです。

その実現のために、ウテナは「サステナビリティ・持続可能な社会形成に貢献すること」「SDGsに取り組むこと」を宣言しました。

みなさんの日々の暮らしに関係することも多いので、たくさんの方にこの取り組みを知っていただけたらと思っています。

Chapter02

こだわり、最初の一歩

なぜ、いま、「サステナビリティ」なの?
Chapter02

こだわり、最初の一歩

わたしたちの自慢の商品のひとつ「ゆず油」。

カラーリングやパーマによる髪のダメージに悩む声に耳を傾け、日常的に使用できる「植物由来原料100%」のもので、みなさんの髪を救いたいという思いから生まれた商品です。

わたしたちはその原料として「ゆず」の油を選びました。
いくつかある植物性油の中でも日本人に古くから馴染みがあり、高貴なイメージがあることなどが理由です。みなさんにもきっと好きになってもらえる爽やかな香りも決め手のひとつでした。

商品化にあたっては、原料のゆずを「日本産」にこだわってスタートしましたが、 発売後もさらに品質を高めるにはどうすればいいのか、より愛される商品になるにはどうすればいいのかを模索しつづけていました。
そんなとき、ご縁があって「高知県北川村」のゆずに出会い、私たちの運命の歯車がまわりはじめたのです。

北川村に伺ってみると、その果実の品質の高さに驚かされました。
そして、大切に育てたゆずを果汁だけでなく果皮や種子まで無駄なく活かしたいという農家の方の想いがあることを知りました。
愛され続ける商品になるためのヒントがここにあるかもしれない。そう感じて、わたしたちは北川村産のゆずにこだわることを決めました。
それを機に「商品に関わるすべての人たちの幸せ」にまでこだわることとなるのです。

Chapter03

北川村との二人三脚

わたしたちウテナのサステナビリティ活動
Chapter03

北川村との二人三脚

豊かな気候環境のもとで立派な実を成し、食品としてもたくさんの特産品を生みつづけている北川村のゆず。

その種には栄養豊富な油があるとは知りながらも、北川村にはその抽出技術がなく、ほとんどの種を廃棄していました。それを聞いたわたしたちは、北川村と協同で種子油の抽出にチャレンジすることにしたのです。熱に弱いゆずの種からその恵みをとりだすのは簡単ではありませんでしたが、乾燥工程や搾油方法を何度も研究し、原料会社のご協力もいただいて、独自の「低温抽出製法」を確立することができました。こうして、北川村のゆず油抽出が可能になりました。

これまで廃棄していたゆずの種は原料会社を通してウテナが買い取ることとなり、北川村ではこれまでかかっていた種の廃棄費用も大幅に軽減できたといいます。そして、このようにウテナが北川村とかかわりを深める中で、北川村が抱えるいくつかの悩みを見聞きするようになりました。

日本各地で叫ばれているように、北川村も少子高齢化。
それに対して、恵まれた気候と風土の恩恵でたくさんの実をつけるゆず。収穫は時間との戦いです。霜が降りると実がダメになってしまうため、せっかくいい実がなっても、人手不足で獲りきれないまま時期を終えてしまうこともあるというのです。

担い手を増やすためにも、ほかの産地との差別化や、ブランド化が課題になっていました。

そこでわたしたちウテナでは北川村ゆずを少しでも多くの方に知ってもらうために色々な取り組みをはじめました。まず行ったのは期間限定のコンセプトショップ、エシカルサロンカフェ「YUZU-YOU」。
「ゆず油」のヘアケア体験ができると同時に、北川村ゆずのオリジナルドリンクや、北川村の美しい風景写真が楽しめるイベントです。「ゆず油」がどうやって作られているのかをお伝えすることで、「ゆず油」という商品の背景にある、ウテナや北川村の想いを知っていただく機会をつくりました。

ゆずを最大限活用させるには

このコンセプトショップの開催にあたって、わたしたちは北川村と何度も意見交換を行いました。会社の上層部も「本当に北川村のためになっているのか考えよう」と、同じ現場で同じ目線で悩み、考え、一緒になってアイディアを出し合いました。「北川村の現状が伝わる展示をしよう」、「コンセプトショップでの売上は、北川村に寄付しよう」そんなアイディアがどんどん出てきました。
手前味噌で少し恥ずかしいのですが、このときのことを忘れることができません。「ああ、本当にいい会社で働けているなあ」心からそう思うことができたのです。

Chapter02

わたしたち「ウテナ」にできること

わたしたち「ウテナ」にできること
Chapter02

わたしたち「ウテナ」にできること

じつは、ご紹介しているこの「ゆず油」は使用量を調節することで4つの用途に使えます。

髪の長さに合わせて数滴、少量で使うとトリートメントやスタイリング剤として、毎日のケアに。ティースプーン数杯のたっぷりとした量で使うと、ヘアパック、頭皮マッサージなどのスペシャルケアとしてお使いいただけます。

いろいろなスタイリング剤を取り揃えなくても、この小さな茶色のひと瓶でまかなえてしまうなんて、自社のアイテムながらなかなかエシカルな商品だなと思っています。

サステナビリティ観点だけではなく、商品の使用性についても改良を重ねています。
たとえば、「ゆず油」のキャップも発売当初は捻って開けるタイプのものでした。現在はワンタッチで開け閉めできるようになったので、オイルがついた手でもストレスなく扱うことができます。

わたしたちの商品は特段華やかでないかもしれません。 でも、みなさんに長く愛用してもらいたい一心で、パッケージや商品の小さな問題点に日々向き合い改良をつづけています。

わたしたちはそれぞれの部署やメンバーが持つ経験や知見を共有し、一つひとつを解決に導こうとしています。
「SDGsロードマップ」を策定し、「ゆず油」につづくべく、新たな商品開発に向けて産地との相談をはじめたり、人口減少や少子高齢化社会を念頭にした地域教育を計画したり、さまざまな計画を進めています。

Chapter05

未来はもうすぐそこだから、
           「知って」「選ぶ」行動を

「SDGs」は、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)
の略称です。
新興国も先進国も、あらゆる国と地域が、貧困や平等、教育、環境などのことを
真摯に考え、「誰も取り残されない世界」の
実現を目指す取り組みです。

わたしたちはみなさんの「未来のキレイ」を応援する企業として、自分たちの
できることを最大限実現していくことが責務だと思っています。

みなさんはいかがでしょうか?
身のまわりで何かできそうなことはありますか?

冒頭でお伝えしたように、わたしたちは、本当にやりたいこと、やるべきことのすべてができているわけではありません。
しかし、この「ゆず油」の事例のように、関わるすべて人たちのしあわせを望めばこそ、やるべきことはどんどんクリアになっていきます。

みなさんがさまざまな観点で「配慮がされている商品」を「知って」「選ぶ」ことができるよう、情報発信を強めていくこともそのひとつです。

わたしたち「ウテナ」の取り組みがみなさんのよりよい未来につながるように、社内外で声を掛け合う、そんな会社でありたい、と思うのです。

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